

第3回お遍路巡礼記録
猛暑の梅雨時期、総行程100km弱の大冒険
2025年6月、讃岐の国は梅雨のさなかにもかかわらず、
まさかの35℃超え!
猛暑日の中、エアコンなしのコンバートEV「GENNAi」での
挑戦が始まりました。これは、車にも人にも厳しい巡礼の一日。
しかも、予定されている巡礼ルートは、お遍路チャレンジ
最長クラスとなる約100kmに及ぶコース!
今回の目標は、弘法大師の生誕地・善通寺を含む八ヶ寺の巡礼。
第79番 金華山 天皇寺から逆打ちで、第71番 剣五山 弥谷寺まで
を目指し、早朝より出発しました。
結果は──
*無事、全9ヶ寺を巡拝完了!
酷暑のなかでも体調を崩さないよう、熱中症・日焼け対策は万全。
サポートカーのアウトランダーPHEVには、2.4kWhと1kWh
のポータブル電源を搭載し、各札所での拝礼中に100V充電
を着実に実行!この万全の体制が功を奏し、総行程およそ
100kmをほぼ走破することができました。
GENNAiのバッテリー性能をフル活用し、真夏の気象条件下
における実走行距離を把握する、貴重な機会となった一日でした。
第七十九番 金華山 天皇寺
今回の巡礼最初の地として訪れたのは、第79番札所
「金華山 天皇寺」。
その名の通り、歴代天皇との関わりを持つ
由緒あるお寺です。
印象的だったのは、参道入口に立つ鳥居。
中央の通常の鳥居に加え、左右には小さな脇鳥居
が並んでおり、独特の雰囲気を醸し出していました。
午前8時頃、ちょうど納経が始まる時間に到着。
この日最初の巡礼として、静かに手を合わせました。
ここまでの走行距離は約20km。
GENNAi君が消費した電力はおよそ2.6kWhでした。
参拝中の30分ほどの時間を使い、持参したポータブ
ル電源からAC100Vによる「追い充電」。
100Vでは1時間あたり最大でも500W程度しか充電できませんが、それでも巡礼中にわずかでも回復できるのは大きな助けとなります。



第七十八番 仏光山 郷照寺
宇多津の街並みから少し奥まった高台に佇むのが、
第78番札所「郷照寺(ごうしょうじ)」。
地元では「厄除けうたづ大師」の名で親しまれ、
信仰を集めています。
本堂の左手には、地下へと続く「万躰観音洞(まんたいかんのんどう)」という回廊があります。
ここには全国から奉納された無数の観音小像がずらりと
並び、静謐な空気の中で心が引き締まるような感覚を
覚えました。
さらに境内の奥には、美しい庭と池が広がる癒しの
空間が。
高台ならではの静けさと自然の調和に、思わず長居
したくなるような場所です。
そしてここでも、GENNAiくんはしっかり軽食タイム
(=100V充電)!
天皇寺に続いてしばしの「おやつ充電」でご機嫌を取り戻してくれました。
第七十七番 桑多山 道隆寺
参道の両脇にずらりと並ぶ255体の観音像が印象的な、第77番札所「道隆寺」。
静かで荘厳な雰囲気の中、心が自然と落ち着いて
いくのを感じさせてくれるお寺です。
ご本尊は、「目なおし薬師」として親しまれている
薬師如来。
老眼が気になり始めた参加者にとっては、
まさに願いを込めて手を合わせたくなるありが
た~~い存在でした。
納経所の前で小休止していた外国人男性に声を
かけてみると、この方なんとハワイから来た
“歩き遍路”さんとのこと!
この炎天下の中、徒歩で八十八ヶ所を巡っている
とは頭が下がります。
四国遍路の文化が、今や国境を越えて広がっている
ことを実感した、印象深い出会いとなりました。
そしてGENNAiくんも、ここでしっかりと
「おやつ充電」タイム。
ここでは2.4kWhクラスの大型ポータブル電源を
使用しました。
このポータブル電源は200Vにも対応しており
(残念ながら、今回はプラグ形状が合わず200V
充電は断念しましたが・・・)次回以降も活躍が
大いに期待されます!


第七十六番 鶏足山 金倉寺
弘法大師・空海の甥にあたる智証大師ゆかりの地、
金倉寺(こんぞうじ)。
地元では親しみを込めて「おかるてんさん」
と呼ばれ、子授けや安産、さらには子どもや女性
の守り神として、古くから厚い信仰を集めて
きました。
この日も境内には、初参りと思われる赤ちゃん
連れの家族が数組訪れており、穏やかな空気に
包まれていました。
そして、ここまでのGENNAi君の走行データは
以下の通りです:
-
走行距離:35.7km
-
消費電力:4.52kWh(うち、ポータブル電源からの追加充電:1.3kWh)
-
電費:7.9km/kWh
-
酷暑の中でしたが、すべて想定内のコンディション
で順調に走行しています。
第七十五番 五岳山 善通寺
お遍路さんの参拝作法では、まず本堂をお参りし、
その後に大師堂へ向かうのが一般的ですが、
ここ善通寺では、弘法大師のご誕生の地に建つ
「御影堂(みえいどう)」が大師堂にあたります。
その広大な境内は、なんと約4万5千平方メートル。
中には、パワースポットとして知られる大楠
(おおくす)や、善通寺市のシンボルでもある
五重塔がそびえ立ち、訪れる人々を圧倒します。
午前中の巡礼の締めくくりとして訪れた善通寺。
参加メンバー一同、弘法大師への思いを胸に、
見どころ満載の境内をゆっくりと巡りながら、
心静かに参拝を果たしました。


第七十四番 医王山 甲山寺
善通寺を後にした一行は、まずは腹ごしらえ!
向かったのは、善通寺近くの人気店
「手打ちうどん 空(そら)」。
酷暑のこの日、選んだのはつるりと喉ごしのよい
ざるうどん。空腹も一気に満たされ、ひと息つい
たところで次の札所へ向かいます。
午後一番に訪れたのは甲山寺(こうやまじ)。
この周辺は、幼き日の弘法大師――真魚(まお)
少年がよく遊んだと伝えられる、ゆかり深い土地
です。
境内の奥には、弘法大師自らが彫ったとされる
毘沙門天(びしゃもんてん)の石像が、岩窟に
ひっそりと祀られていました。
さらに、甲山寺のもう一つの見どころといえば
なんといっても「うさぎ寺」の愛称で親しまれて
いる、十六羽のうさぎ像たち!
境内のあちこちに愛らしい姿を見せるうさぎたちが、
参拝者を優しく出迎えてくれます。
そして、GENNAi君もここでちょっとおやつ(=充電)
タイム。
人も車もリフレッシュし、午後からの巡礼に
元気よく出発です!
第七十三番 我拝師山 出釋迦寺
砂利が敷かれた、こじんまりとした境内が印象的な出釈迦寺(しゅっしゃかじ)。
その由来は、境内から40分以上も山道を進んだ先にあ
る奥の院にあるとされていますが、今回は時間の都合
もあり、奥の院への参拝は断念しました。
本堂へと続く参道の途中には、ちょっとした展望台付
きの休憩所があり、立派な石造りのテーブルに腰掛け
ながら、眼下に広がる絶景を楽しむことができます。
今回から初めて参加した巡礼者も、この頃にはすっか
り慣れてきて、納経の作法や読経にも自然と手が馴染
むようになってきました。
そして、真夏の炎天下を走るエアコンレスのGENNAi君
を運転するドライバーには、あらかじめ用意していた
塩分チャージタブレットや冷却タオル、ネッククーラ
ーなどで、熱中症対策を万全にして奮闘していただい
ております。


第七十二番 我拝師山 曼荼羅寺
境内の入口では、厳かな阿吽(あうん)の像が静かに
参拝者を迎えてくれます。
一歩足を踏み入れると、まるで庭園のように美しく整
備された空間が広がり、その静けさと佇まいに、思わ
ず心が洗われるような気持ちになりました。
当初の予定では、このあたりでGENNAi君のバッテリ
ーが限界に達する見込みでしたが、ここで頼りになっ
たのが、、、、、
そう、“おやつ充電”!
ポータブル電源に加えて、100V給電機能付きのアウ
トランダーPHEVのサポートも加わったことで電力に
余裕が生まれ、予定よりさらに先の札所まで足を延
ばすことに成功しました。
予想以上の効果を見せた「おやつの力」に、一同
ちょっとした感動を覚えつつ、引き続き巡礼の道を
進んでいきます。
第七十一番 剣五山 弥谷寺
「嫌だ嫌だの弥谷寺」と揶揄されるほど、参拝者を試す過酷
な階段。
まさに修行のラストにふさわしい札所が、今回の巡礼の締め
くくりとなる弥谷寺(いやだにじ)です。
駐車場から本堂までは、なんと500段以上の石段が待ち構え
ており、しかもこの日は酷暑。
一行の体力はすでに限界に近く、息を切らしながら、一歩
一歩を踏みしめるようにして登りました。
切り立った崖に張り付くように建てられた本堂は、その建立
に込められた人々の苦労と信仰の深さを、今に伝えているよ
うでした。
四国八十八ヶ所巡礼は、やはりただの旅ではなく「修行の
道」であることを、身をもって感じさせられる体験でした。
そして、時間的にもバッテリー的にも、ここがGENNAi君の
最終到達地。
残された電力を頼りに帰路についたものの、あと数キロの
地点でついにバッテリーが怪しく…。
しかし、万全の備えとして用意していたエキストラバッテ
リーに即座に交換し、無事に帰宅できました!
おかげさまで、この日の巡礼を、最後までトラブルなく締
めくくることができました。
🔋 本日のGENNAi君 走行データ
(※エキストラバッテリー使用前まで)
-
走行距離:96.5km
-
消費電力:13.39kWh
(うち、ポータブル電源からの追加充電:4.21kWh)
-
電費:7.21km/kWh
限界ギリギリまでバッテリーを使い切った今回の行程。
今後の最適な巡礼ルート検討にもつながる、非常に貴重な
データを得ることができました!
